薪ストーブの焚き方の基本とは?

薪ストーブ設置

薪ストーブを快適で安全に燃やすには?

世に数多くの種類の薪ストーブはあるが、焚き方に原則があります。

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薪ストーブも使い始めは慣らし運転が必要

ダッチオーブンがシーズニングという慣らし運転を推奨されているのと同様に、

鋳鉄製の薪ストーブは慣らし運転をすると、

のちのちの耐久性が違うといわれている。

使い始めの一定時間を、

低温で焚くことにより耐久性があがる。

この際、薪ストーブの温度は上げすぎないことが重要。

具体的な温度や回数・時間については、

それぞれの取扱説明書に従っていただきたい。

使い始めはどうしても塗料が加熱されて煙と臭いが発生するので、

必ず窓を開けて十分な換気を心がけること。

薪はよく乾燥したものを使うべし

着火の準備としては、まず、着火剤を用意。

着火剤としては、

* 市販の着火剤
* 薪割りの時にでた木の破片
* 杉や松の枯れ葉や小枝
* 新聞紙

など、シーズン中毎回使うことになるので、

安価で大量に用意できるものが良いだろう。

そして一番肝心なのは、よく乾燥した薪を使うこと。

はじめのうちは含水率計を使って、

慣れれば、叩いたときの音や重さや肌に当てたときの感触で

判断できるようになってくる。

薪ストーブ横のストッカーに薪を入れておくと、

温められてかんたん着火の助けになる。

着火時には十分な空気が必要

着火時は、炉内は冷え切っていてマッチの炎が弱々しく不安定な状況だろう。

そこでは十分な空気が必要となる。

ダンパー及び空気取り入れ口(一次、二次ともに)は全開にする。

触媒方式の薪ストーブにあっては、

バイパスダンパーを開けて、

一次燃焼の排ガスを触媒を通さず直接煙突に排出するようにしておく。

着火時にドラフトを立ち上げる方法とは?

 

細い焚き付け材から太い薪へと火を移すのが大原則。

手順としては、

  1. 着火剤の上に焚き付け用の細い薪を数本のせる
  2. 隙間を空けて更に中くらいの薪を数本のせる
  3. 着火剤に点火する
  4. 薪に着火したことを確認してドアを閉める

 

気候条件で、煙突が冷えているとドラフトが弱くて、

うまく着火しなかったり、

焚き付け用の薪がうまく燃えなかったりして、

火が消えて煙が室内に逆流したりすることがある。

少量の新聞紙をかるくもんで丸めたものを燃やすと

煙突が温まりドラフトが立ち上がりやすい。

 

※着火時に火がたち消えて煙が逆流しない方法として

  1. 炉床に中くらいの薪を数本敷く
  2. その上に細い薪を井桁状に組んだり隙間をあけてのせる
  3. その上に焚き付け材を置く
  4. 焚付材の上に着火剤を置き点火する
  5. 焚付材から細い薪に火が移ったらドアを閉める

着火剤の火で煙突内部が温められ、

ドラフト効果で火は消えることなく、

上から下へと燃え移り上から熾火となり下の太い薪が燃える。

最近はこの方法を推奨しているところが多い。

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燃焼の維持のコツとは?

薪は空気が通るようにくべていき、良い熾火(おきび)作りが上手に焚くコツ。

わかりやすく再現してみると、

  1. 燃焼が安定したら太めの薪を2~3本くべる
  2. おきが炉床全体にいきわたるまで、さらに2本ほどくべる
  3. ストーブトップの温度を概ね250℃付近に保つよう、エアーコントロールの開閉と薪の投入で調整する
  4. 触媒方式の場合は、触媒へ一次燃焼ガスを導き二次燃焼させるためにバイパスダンパーを閉める
  5. 煙突からの煙が陽炎または水蒸気が出てすぐに消滅し、煙臭もほとんどない状態が正常な燃焼である
  6. 適正温度は200~300℃で、300℃を超えたら薪の投入をやめ空気を絞る

はじめのうちは燃焼状態を確認するために、ストーブ温度計を使って本体の温度管理することは大事なこと。

慣れてくれば炉内の炎をみれば本体の温度がわかるようになる。

焚きすぎによる高温は薪ストーブを痛めてしまい寿命を縮めることになるので注意しよう。

消火の仕方

薪ストーブはボタン一つで一発消火というわけにはいかない。

燃焼の原理である空気を遮断して徐々に消えるのを待つしかない。

薪をくべるのをやめ、エアーコントロールすべてのドアを閉め流入空気を遮断する。

火の勢いが弱まりゆっくりと燃え尽きる。

決して火をかけて消火してはいけない、非常に危険である。

不意の外出などで家をあけるとき、不安かもしれないが、鉄の塊の密封された中の火気なので、倒れてドアが開かない限り大丈夫。

転倒防止に煙突が効いているかもしれない。

東日本大震災の震度6弱を経験しているが、その時も薪ストーブは燃えていた。

転倒することはなく、数ミリすべって移動したくらいだった。

停電が復旧するまでの3日間はいい仕事をしてくれた。

この時ほど薪ストーブで良かったと思ったことはない。

灰の処理方法

灰の処理手順

  1. 灰受け皿の灰は灰のたまり具合を把握して定期的に処理する
  2. 消火後の灰は、火が消えたように見えても二日間くらいは火の気が残っている可能性があるので、消火直後にはとりださない。また、灰は蓋のついた金属製で断熱材入の専用のバケツに保管するのが望ましい。
  3. 炉床の灰は2~3cmくらい残すことで着火が容易になり、炉床保護にもなる。
  4. 掃除機では絶対に吸わないこと

灰は肥料として有効で畑にまいたりして処分した。しかし、東日本大震災の放射能漏れ事故以降、灰の処理について厳しくなったので影響のあったところでは、自治体の指示に従い処分してほしい。

まとめ

以上、薪ストーブの運用方法について思いつくまま書いてみました。

あくまで基本的なことだから、詳細については薪ストーブのカタログや取扱説明書を熟読して運転してください。

 

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